2018/06/20
こんにちは、名古屋のパーソナルトレーナーの田島雅彦です。
前回(→まっすぐ立てますか その2 ~ 立って揺れて重心を感じる)、やってみてどうだったでしょうか。
・前後の変化を感じられるか?
終わって再びまっすぐ立った時に、重心がストンと自分の真ん中にあるような感じがあったでしょうか。
さらに細かく探ってみると、くるぶしか踵寄りに、足裏の体重のかかる位置・重心感覚が移ったことが感じられたのではないかと思います。
そしてまた、その状態から再び前に傾いてみると、やる前より鋭敏に、
体の緊張を感じとることができるはずです。
余分な力の要らない重心位置は、つま先側より踵側にあるんですね。
・余分な力を使わないのが良い姿勢
立位において、楽な良い姿勢とは、画像のように踝から頭まで一直線に、
地面に対して垂直になった状態です。
人間は筋肉の力で骨格を支えて立っていますが、骨に体重が乗るようにすれば、
余計な力は使わなくて済み、無駄な緊張は不要になるわけです。
(頭に物を乗せて運ぶのはとても合理的!難しいけど)
そこから重心が外れる(ようは体が傾く)と、外れた分だけ、
身体を支えるために、余計な筋肉の力が必要となります。
(重い物を持ち上げる時は体に近づける、というのも似たことです。
重量物が自分の重心から離れるほど大きな力が必要になります。)
それが常態化すると、常に余計な筋肉が収縮・緊張し続けることになります。
そして、それが筋肉の凝りや硬さ、さらには自律神経の異常など、
体に慢性的な問題を引き起こすようになるんですね。
持続的な緊張というものの与える影響は、単純な身体面だけの問題に止まらないのです。
・それでも普通は傾きがち
とはいえ、人間は前を向いている生き物ですから、どうしても体は
前へ前へと傾きがちになります。
体全体が前に傾くということだけでなく、頭や肩が前に出て猫背になったり
というのも同じですね。
目で見ている方向へ体は向かう。
視線・目線が意識の方向を導き、意識の方向に、体の力・体の動きは流れます。
(まっすぐ歩いていてもよそ見するとそっちに引っ張られますね、運転なんかでも同じ。)
なので、人間はあえて背面を意識してバランスをとるようにしないと、体が傾いたり姿勢が悪くなったりしてしまうのです。
・ふくらはぎの問題は・・・
最初に記事(→まっすぐ立てますか その1)では立ち方とふくらはぎの問題、ということで話を始めました。
ということで、まず立ち方が大事になるのですが、良い立ち方をしていても
ずっと同じ姿勢をとり続けていると、やっぱり循環は滞り筋肉は硬くなってきます。
なので立ち仕事などでも、仕事の合間合間にこまめに体を動かしてやれるといいですね。
ちょっとした合間に屈伸・伸脚したり、大きな動きは出来なくても踵上げ(つま先立ち)
やつま先上げをしてみたり・・・。
筋肉を動的に働かせるとポンプ作用が起こり、循環が促進されます。
休憩のときには足首を回したり、ふくらはぎのストレッチをしてやるのもいいでしょう。
まずは姿勢が大事ですが、立ち姿勢、つまり止まった状態を変える
だけでなく、やっぱり体を動かしてやることも大事です。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
※関連記事
「足首の回し方 ~ ふくらはぎをすっきり その1」
「カーフレイズ その1 ~ 足裏・足指の荷重位置の確認」
「まっすぐ立てますか ~ 立ち方とふくらはぎの問題」
「まっすぐ立てますか その2 ~ 立って揺れて重心を感じる」